災害時における視覚障害者への支援のあり方について


名古屋市視覚障害者協会
会長 横井吉夫

T 災害(予知も含む)情報の提供等について

  1. 点字版及び録音テープ版の「災害マニュアル」を作成し配布する
  2. 点字版及びテープ版の避難所一覧を作成し配布する
  3. 地域で防災に関する懇談会や説明会が開かれる場合は、町内会の回覧版だけでなく、視覚障害者にも個別に知らせる
  4. 年1回程度避難所まで救助する人と視覚障害者が実際に非難経路を歩いて避難訓練する
  5. テレビ等で字幕で流される災害情報は視覚障害者には分からないので、希望者には携帯電話等を利用した情報提供等も行う

U 災害発生時の救助について

  1. 即刻所在と安否の確認をする
  2. 避難所まで付き添って避難する
  3. 水害時において非難が必要になった際、非難が困難な人には該当地域内にある市営住宅の中高層階の空き室を一時的に利用させる

V 避難所生活への援助について

  1. 視覚障害者には、トイレへの移動や食物の配給の受け取りなど、人によるサポートを確保する
  2. 視覚障害者には、トイレの近くに場所を確保する
  3. 避難所において盲導犬も一緒に生活できるようにする
  4. その為に 1)部屋の壁側の場所で盲導犬の使用者と一緒に就寝できるようにする 2)トイレに盲導犬のショーンベルトで使用した袋を捨てられるように容器を置く
  5. 情報提供は文字情報だけでなく、視覚障害者にも分かるよう音声による情報提供等も必ず行う
  6. 避難所になる施設には視覚障害者用誘導用ブロックの設置、点字及び大活字による案内表示や部屋名表示等、環境整備を進める
  7. 避難が続く時、本人希望により福祉施設や障害児学校等に家族も含め移動させる
  8. 避難所が遠いところがあるのでコミセン等も利用してもっと近くに設置する

W 上記の援助を必要とする視覚障害者の把握について

  1. 援助の必要な視覚障害者の登録を市広報(点字版・テープ版を含む)等で毎年呼びかける
  2. 各視覚障害者団体及び視覚障害者関係施設・学校等を通し援助の必要なものを把握する
  3. 登録する援助対象者は
     1)自力で避難所まで避難することが困難な者<
     2)避難所において常に又は時々援助が必要な物
     3)家族に健常者がいても災害時に同伴しているとは限らないので援助対象者とする
  4. 登録をした人については本人と相談の上、事前に援助をする人を複数決め、必要な援助内容を確認する
  5. 登録者の名簿については、市が責任を持って把握し、目的以外に使用されないよう管理する

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